消費税の滞納額が年間3000億円以上になり、国税全体の滞納額6836億円の約半分を占めています。(2010年度、国税庁発表)経営が苦しくて、消費税を滞納している中小企業が増えているのが原因です。私たちが買い物をしたときなどに払っている消費税は、税負担をしているのは消費者ですが実際に納税しているのはお店や会社です。私たちから預かった消費税から、仕入れのときにかかった消費税を引いた額を納めればいいのですから、滞納が発生するわけがない、と思う人が多いでしょう。
法人税はもうけにかかる税金ですので、赤字でしたら払わなくても済みます。ところが赤字でも払わなければならないのが消費税です。価格競争で消費税分を上乗せできなければ、消費者が払うべき税金をお店が肩代わりすることになります。資金繰りが苦しくなって、消費税が納められなくなるケースも出てきます。弊社も消費税込みで契約せざるを得ないケースがあります。消費税納税のしくみへの複雑な心境は、納める立場になったら理解できます。滞納延滞税率(2か月過ぎた場合)は、年14.6%。倒産が増えないことを祈ります。