知っ得豆知識

介護保険費用増加一途

　介護保険制度導入から１０年。スタート時点から比べると、かかった総費用は倍増しています。この制度は介護が必要と認定された人にサービスを提供する公的保険制度です。利用時の負担は１割で、４０歳以上の人は市区町村ごとに設定される保険料を支払わなければなりません。この保険料の平均は制度開始時の１０年前は２９１１円でしたが、現在は月額約４１６０円程度まで上がっています。次の改正では５千円の大台を突破しそうな状況です。

　介護保険にかかる総費用は、２０００年度の３．６兆円から２０１０年度は７．９兆円と倍増の見通し。団塊の世代が７５歳以上に達する２０２５年には、高齢者人口が約３５００万人のピークを迎え、介護保険総費用も１９兆円と推定されます。（参考：介護保険費用の負担割合は、１．保険料５０％　２．国２５％　３．都道府県１２．５％　４．市区町村１２．５％　となっています）

生態系ビジネス

　私たちは、自然の恩恵を受けて生活を享受しています。微生物や動植物からは、多くの医薬品が研究開発され製品化されました。『インフルエンザ治療薬タミフル』などがその一例です。生態系の価値を経済的に評価する報告書「生態系と生物多様性の経済学」が、生態系ビジネスの市場規模は今後、拡大するという予測をまとめました。２０２０年の予測金額を２５兆円程度と見込んでいます。

　一方で、生物資源をめぐる世界の対立が起きています。開発などによる協力や自然の損失を保護するための『生物多様性条約』に基づく金銭を含めた協力援助が低すぎるとの理由から、生物資源提供に規制や拒否の動きが出ています。従って、これからは「ただ同然」と考えられがちだった自然の価値を、経済的に評価する指針を確立する必要性に迫られることでしょう。開発などによる損失を別の場所で保護された自然の価値を買い取る形で埋め合わせる「生物多様性オフセット」の市場も、３千億から９千億に広がる見通しです。

後期高齢者の医療費

　７５歳以上の後期高齢者の被保険者数は１３６５万人。かかった医療費が、２００９年度は１１兆９４４０億円に上った。前年度より６４５０億円（５．７%）の増加で、１人当たりの医療費も年額２万１千円余り（２．５％）増えたことになる。

　高齢化が進み、前年度より４２万人（３．２％）増えたのが医療費を押し上げた要因。1人当たりの医療費は年額平均で８７万４９１５円だった。一方、国民健康保険でかかった医療費の総額は、１０兆９１７５億円となった。（国民健康保険中央会発表による）

ワニの口（財政）とは

　最近、『ワニの口』という言葉を耳にします。一般会計の歳出と税収の推移を折れ線グラフにすると、歳出は右肩上がり、税収は右肩下がりで、その形はワニが口を開けたような形になっていることから、日本の予算をそう呼ぶのだそうです。

　２０１０年度の一般会計の歳出は９２．３兆円。一方、税収は３７．４兆円の規模ですから、確かに折れ線グラフを見た限りでは『ワニの口』に見えます。不足分は主に国債の発行などで賄われるわけですから、事態は大変な状況であることは素人にも分かります。

Ｇ８

　主要８カ国首脳会議と呼称され、一般的には「サミット」といいいます。今年３６回目となる同会議は、２０１０年６月２５日～２７日、カナダのハンツビルで開催されました。

　参加国は、日本・ドイツ・イギリス・アメリカ合衆国・フランス・イタリア・カナダ・ロシアの８カ国です。

ディベート研修から得ること

　昨日と今日（２３日）は、Ａ市にてディベート研修を担当しています。弊社のディベート研修は、少々（かなり）、特異な形態をとっているため、参加者の皆さんも大変ですが、私の苦労も半端ではありません。ここ数日の疲れがドッと出た感じ・・・やや体調不良ですが、気力で配信いたします。

　この研修を担当させていただき思うことは、自分自身、とても得ることが多いということです。今回の論争テーマは三つ。予行演習では、「自治体にワークシェアリングを導入する」と「選挙の棄権者に罰則を与える」を取り上げました。本戦のテーマは『出生率の向上に自治体が介入する』です。情報の収集が本当に大変ですが、とても勉強になります。

・４月の完全失業率５．１％　　・４月の有効求人倍率０．４８倍　　・０９年の合計特殊出生率１．３７　　・高齢化率１０年予測２３．１％　　・１０年後の高齢化率予測２９．２％　　などを調べました。（資料の高さが２．５センチあります）

あれから５０年

　１９６０年６月１５日、日米安保条約改訂に反対するデモに参加した学生らが国会に突入。警官隊と激しく衝突しました。その渦中で東京大学生の樺美智子さん（当時２２歳）が亡くなられました。あれから５０年。

　当時、「安保条約」にかかわった二世議員が、今、政治の中枢に多くいます。近く投開票が行われる参議院選挙で、「米軍普天間基地問題」や「辺野古の新しい基地問題」などは、どの程度の争点になるのでしょうか。

　サッカーのワールドカップ（カメルーン戦勝利）のニュースが新聞やTVで大きく取り上げられる中、５０年前の歴史はあまり語られることなく一日が終わりました。

子ども手当て＆号外！

　「子ども手当」の支給が今月、全国の自治体で始まりました。この手当に関しては賛否両論、さまざまな意見があるのは周知のとおりです。議論することは大いに結構ですが、恩恵を受ける身分にある人が好き勝手なことをいうのには、少々、憤りを感じるときもあります。異論がある人は、一旦受け取ってから全額寄付したらいかがでしょうか！それから堂々と主義主張を通し、議論しましょう。私だけではなく、多くの人が公的資金や支援を受けずに頑張ってきました。これからも、もう少し頑張ろうと思います。直近の発表では、『合計特殊出生率』も下がってしまいました。これから「どうしますか？！日本を」。

　詳細は、６月６日配信、弊社ホームページ『今週の玉手箱』をご覧ください。『子育ての語り部』として奔走する男のことを書きました。公務員を辞して頑張っています。私の仕事場を荒らしていますが、彼の前途に乾杯して、このコラムでも号外！！です。結構、有名になりつつありますが、『天狗になったら』、老兵が渇を入れます。６月１２日（土）夜９：３０～、ＮＨＫ教育テレビに彼が出演します。見逃した方は１８日（金）に再放送があるそうです。それでは。

私学事業団って何？

　正式名称は「日本私立学校振興・共済事業団」。文部科学省所管の特殊法人です。私立大学の日常的な運営資金を補助する「経常費補助金」が国からこの事業団に入ります。ここを経由して、特別の理由で申請しない大学以外、ほとんどの私学に補助金が交付されています。２００９年の交付額は、３２２０億円。大学や短大など計８７７校が対象となりました。

　ところが、この事業団では研修生として毎年１０人前後の私立大学の職員を受け入れ、事業団の業務を職員同等に担当させているようです。この研修生の給与は当然、派遣元の私学が負担しています。このやり方が、いま問題になっています。

ネット選挙

　多くの課題が残る中、通常国会６月１６日閉会となる見通しです。この結果、参議院選挙の日程は６月２４日公示、７月１１日投開票となる方向です。

　選挙運動でのインターネット利用解禁がかねてから検討されていました。２１日、国会内で開かれた与野党の非公式協議で、候補者と政党による選挙期間中のホームページ（ＨＰ）とブログの更新を当初の方針通り、衆参両院の選挙で一律に適用することで合意しました。（ただし、「ツイッター」については協議が整いませんでした）早ければ、今度の参議院選挙から適用されます。