地方自治体で収入が急に落ち込んだり、災害の発生などで出費がかさみ財源不足に陥った場合に備えて積み立てておく基金、それを「財政調整基金」と言います。地方財政法で義務付けられています。予算が余ったら積み立て、足りなくなったらこの基金を取り崩して補充することになります。つまり、「へそくり」のような役割を持っています。そのため、自治体ごとに条例などでルールを決めて、貯めすぎたり、使い過ぎないようにしなければなりません。
しかし、国からの地方交付税が削減されるなど厳しい財政状況の中、この基金を取り崩さざるを得ない自治体が増えています。既に底を突いている自治体もあります。ですから、他の財政指標だけ見て健全か否かは判断できないのです。このほかに、地方債の償還に充てるための「減債基金」、庁舎建設や地域福祉などに使う「その他特定目的基金」などもあります。
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