2007年問題が終結するこの年に、あらたに『2009年問題』が浮上しました。『雇用の2009年問題』とは、(注:会計の2009年問題、教育の2009年問題などもあります)製造業の派遣社員が一斉に雇用契約の期限切れを迎え、「ハケン切り」が集中して、大量の派遣社員が失業する問題をいいます。派遣社員を請負と装って働かせる「偽装請負」が社会問題化した06年、製造業の多くが「請負」を「派遣」に切り替えました。労働者派遣法では、派遣社員の勤務期間は連続3年間と決められています。そのため、一斉に“更新時期”が迫っているのです。派遣社員との再契約には3カ月以上のクーリング期間が必要です。そんなに間が空くと、工場などの製造がストップするため、雇用側は派遣から請負に切り替えるか、正社員にするかの選択を迫られていたのです。そんな時に世界大不況が押し寄せました。メーカーの多くが「ハケン切り」の絶好の口実を手にしたのです。
この3月末で非正社員の失業者予測数は15万8千人にも達するといわれています。(朝日新聞、14日朝刊)一方で、全国の製造業の派遣・請負労働者は約100万人。同じくこの3月末で失業者は40万人に達するという見方もあります。(日本製造アウトソーシング協会調べ)
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