知っ得豆知識

資格証

　７５歳以上が対象の後期高齢者医療制度は、各県の広域連合が運営しています。この制度は08年４月にスタートしました。多くの高齢者は年金から保険料を天引きされます。無年金や低年金者層に滞納者が増えています。このようなケースの場合、有効期間が短いものの保険証と同様に使える短期保険証（短期証）で対応してきました。短期証の発行総数は４０道府県で計３万４５２１人（８月１日時点）。

　１年以上の滞納者に対して、「特別な事情」がない限り保険証の返還を求め、代わりに『資格証』を交付しなければならない、と法に定められています。資格証になると受診の際、窓口で医療費を全額負担しなければなりません。保険からの給付を後日請求しても滞納分が差し引かれほとんど戻ってこない場合もあり、事実上「無保険」となります。今後、資格証を発行する方向と答えたのは３７都道府県。（短期証の発行総数は、２万６６８２人）どうなる！？、日本の高齢者医療･･･

　

ＮＢとＰＢ

　最近、テレビなどでＮＢ、ＰＢという言葉を見聞きします。その違いを覚えておきましょう。全国的に有名なメーカーのブランドをナショナル・ブランド（ＮＢ）と呼びます。魅力的なＮＢを品揃えすることで集客力アップやリピーターの確保を図るなどのねらいがあります。自社の強いブランド力を持って流通を支配しようとする戦略があるのです。一方、ＮＢに対して、大手卸、大手小売チェーンなどが開発したブランドをプライベート・ブランド（ＰＢ）と呼びます。流通業者がＰＢを開発する目的は、①自社の顧客にあった商品を開発することで独自性を出す　②高い利益をあげる　③ＮＢメーカーとの仕入れ交渉を有利にする　などがあげられます。

このように両者の間でブランドをめぐって戦いが起こりました。現在も熾烈な戦いが続いていますが、メーカーと小売チェーンが「戦略的な同盟」を組み、「ダブルチョップ（共同開発ブランド）」をつくる、という動きもあるそうです。

２８府県市で不正経理

　私の住む千葉県では、３０億円にのぼる不正経理が発覚して、全国に恥をさらしました。その直後の講演や講座の中で「千葉県が不正しているならば、他の県でも同様の不正があるはず」と、私は100％自信を持って話しました。

　その通りとなりました。２６府県（県名は略しますが、自分の県が該当しているか否か、分からない職員はいませんよね！）と大阪・千葉各市の２政令市が、会計検査院から不正を指摘されています。残り９都県と１６の政令指定都市についても調べる方針だそうです。『同じ穴の狢（ムジナ）』の結果とならないように祈ります。それにしましても、『不正』という感覚はないのでしょうか･･･不思議な世界です。

出産一時金アップ

　出産時に公的医療保険から支給される『出産育児一時金』が１０月以降、現在の３８万円から４万円引き上げられ、４２万円となります。支給方法も変わります。妊産婦が医療機関の窓口で費用全額をいったん支払う立て替えの必要もなくなります。国民健康保険や健康保険組合などが医療機関に直接支払うことが原則となります。（これまで同様に費用全額を支払い、後日一時金を受け取る方法も選択できます。）４２万円を超える分については自己負担になります。

　ただし、４万円引き上げは2011年３月末までの１年半限り。１１年４月以降は「現段階では白紙」となっています。ご参考までに、2008年の合計特殊出生率は、１．３７です。