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内閣府は、16日2008年10-12月期の国内総生産(GDP、季節調整値)速報値を発表しました。年率換算で12.7%減となり、第一次石油危機の影響を受けた1974年1-3月期(年率13.1%減)に次いで約35年ぶり、戦後二度目の二ケタ減を記録しました。
米国、ユーロ圏15カ国では、年率換算で6%程度の減少ですから、日本の成長率は先進国で最低水準となり、最悪の状況です。昨年12月の失業率が4.4%で失業者数は約270万人、過去最悪の失業率5.5%超は時間の問題となってきました。
米上院が審議している総額7870億ドル(約72兆円)の景気対策法案に「バイ・アメリカン(Buy American)」条項が盛り込まれました。同法案の第1604条は、「本法により資金提供または事業遂行が可能となる公共施設などの建設・改築・保守整備・修復などの公共事業には、米国で生産された鉄、鋼鉄、工業製品を使用しなければならない」と定めています。同条項は外国製品を排除する保護主義的な性格が強く、貿易摩擦の要因となることから、米国の貿易相手国やカナダ・欧州連合(EU)などから反発の声が上がっています。
一方、主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が13日夜(日本時間14日未明)、ローマで開幕しました。ここでも世界各国の『保護主義』が問題視され、その対応が協議されます。
先日、内閣と人事院の抗争?がテレビなどで報道されました。公務員制度改革に抵抗している人事院とはどんな組織なのでしょうか。人事院は国家公務員の人事を管理する仕組みを担っています。給与や勤務時間などの労働条件について、民間企業と差が出ないよう、内閣に毎年、改定を勧告する「人事院勧告」などが重要な仕事です。採用や任免、懲戒などの基準も作っています。内閣から距離を置く「中立・第三者機関」とされているのは、国家公務員は、ストライキなどの労働基本権が制約されているため、その代わりに、人事院が使用者である内閣に勧告することで公務員の権利を守る、という大義名分からです。
『公務員制度改革』に抵抗する人事院や霞ヶ関官僚との抗争は、そう簡単には終結しないでしょう。蛇足ですが、人事院の谷 公士(まさひと)総裁は旧郵政省の事務次官を退官後、公益法人に天下りし現在の要職にある『渡り』の専門家でもあります。
あのトヨタが三度目の下方修正。その報道に多くの方々が驚愕したことと思います。3月通期の営業赤字が1500億→4000億円程度に膨らむとみられ、初の最終赤字に転落しそうだというのです。ホンダも4度目の下方修正。日立製作所は、通期の最終損益予想で一気に7000億も大赤字になると発表しました。NECは来年3月までにグループ全体で正社員を含め2万人超を削減すると発表しました。世界の野村證券も大変なことになっています。既に北海道では、道民から「丸井さん」と親しまれた老舗百貨店『丸井今井』が民事再生法を申請し事実上、倒産しました。その他、大手から地方まで百貨店43社が売り上げ不振に歯止めがかかりません。ほとんどの外食産業もダメ。
総務省が30日発表した2008年12月の完全失業率は4.4%。12月の完全失業者は前年同月比39万人増の270万人にも上っています。